製造業の優良請負事業者に付与される認定制度で、請負事業者を選ぶ際の指針となる認定です。GJマークはその公式認定マークで、英語で「Good Job=良い仕事」の頭文字を取ってGJと呼んでいます。一言で言えば、より信頼できる請負事業主が認定される制度で、請負先企業にとっては質の良い請負サービスの提供を、また従業員にとっては質の良い雇用機会の提供を行うことができる優良な事業主かを審査・認定するものです。
3段階の審査で構成され、経営方針、ひとづくり力、ものづくり力、労働者保護などが審査の対象となります。
また認定事業者になると、ハローワークの求人票にもマークを表示することが可能で、求職者の信頼も得られることにより採用に有利になります。
通常2年間です。しかしながら2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響で審査を行いませんでした。これにより2021年度末に有効期限を迎えた事業者には有効期限が一年延長され、期限は3年間となりました。更新も可能で、その後も認定を希望する場合は通常、更新審査を受ける必要があります。
製造請負優良適正事業者認定制度が創設された目的は、優良で適正な請負事業主を認定して公表すること。またそれにより、製造請負事業の適正化と雇用管理改善の推進、製造請負業界の市場競争の健全化を実現することです。
そして最終的には、労働者の福祉向上や請負先の製造業務の長期的な品質改善を目指しています。
GJマークの付与は、厚生労働省の委託事業である請負事業適正化・雇用管理改善推進事業の一環として、製造請負事業改善推進協議会が行います。
製造請負優良適正事業者認定は信頼の証です。認定されることによって、優良で適正な事業者としての社会的信用性、雇用管理体制の継続やモラル、メーカーとの信頼関係など、それぞれの向上が期待でき、さらなる事業の獲得や悪質業者を排除した市場の健全な競争関係を築くことができます。
何よりも請負先企業からの信頼が向上し、製造請負業務の依頼につながることが大きなメリットと言えるでしょう。
製造請負優良適正事業者に認定された企業で働く従業員にとっては、安全で安心できる職場であること、また人材育成を的確に行って、個々の能力開発やスキル向上の支援をしてくれること、待遇や評価を適切に行なっているかの基準になります。
これによりさらに質の良い人材の確保につながるという請負企業側のメリットにもなります。